パソコンの購入を考えているけど、BTOパソコンか自作かで迷う方もいるのではないでしょうか。
この記事ではBTOパソコンと自作パソコンの特徴を踏まえつつ、デメリットやメリットをご紹介しています。
最後にはおすすめのBTOメーカーも紹介しておりますので、是非購入の参考にしてください。
BTOパソコン、自作パソコンとは?
BTOパソコンとはBTOショップで組み立てられたPCのことで、自作パソコンとは自分でパーツを揃えて組み立てたPCです。
それぞれの特徴は以下の通りです。
BTOパソコンの特徴 | 自作パソコンの特徴 |
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どちらが良い悪いはありませんが、両者にもそれぞれ特徴や抑えておきたいポイントがありますので簡単にご紹介させて頂きます。
BTOパソコンの特徴
BTOパソコンとはBTOショップで既に組み立てられたPCです。
各社サイトではおすすめのPCがラインナップで組まれており、注文する際にご自身でパーツのアップグレードや変更が可能な点が特徴的です。
そのため、一般販売で購入するより比較的自由にPCを組み立てられるのも特徴のひとつです。
また、故障時の修理保証などのサービスも提供されており、動作不良や故障時も安心のサポートを受ける事ができます。
自作パソコンの特徴
一方、自作PCはその名の通り、自分で各パーツを購入し一から組み立てた自分専用のオリジナルPCです。
パーツ、PCケース、OSのセットアップも含めて、全てを自分で揃えるためカスタマイズの選択肢や拡張は豊富ですが、PCに関する知識も必要な点が特徴です。
また、BTOとは違い保証サービスなどは無いため何か不具合が起こった際も自己責任となります。
BTOパソコンのメリット・デメリット
BTOパソコンのメリットは自作PCと違って各社のサポートやサービスが受けられる事や自分で組み立てる必要が無い事が挙げられます。
一方で、構成パーツなどは選択に制限がありますのでスペックや特にデザインなどは100%思い通りにいきません。
BTOパソコンのメリット・デメリットは以下の通りです。
■ BTOパソコンのメリット・デメリット
メリット |
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デメリット |
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BTOパソコンのメリット
BTOパソコンは組み立てられたPCが届く事が最大の利点です。
■ BTOパソコンのメリット
メリット |
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自分でパーツを購入して組み立てるとなると時間や労力がかかりますので、組みたてられた状態で届くのはとても楽です。
また、BTOショップが提供しているサポーサービスや購入時のオプションなども挙げられます。
■ 購入時にオプションが豊富
BTOショップでは購入時にオプションでモニターやマウスやキーボードなどの周辺機器や、officeソフトやセキュリティソフトなどのアプリケーションも併せて購入する事ができます。
セットで購入する場合は通常よりも値段が安い点も購入者特典として魅力です。タワー型PCを購入する場合は、周辺機器などの用意も必要です。
ご自身で周辺機器に拘りがあれば問題ありませんが、そこまで拘りがなければ一緒に購入する方が他のショップで購入するよりは、製品が一緒に届くので便利です。
■ 完成された状態で届くので組み立ての必要がない
BTOパソコンは組み立てられた状態で届くので、一般の電化製品で購入した場合と同じく購入して届いたら電源に挿すだけですぐに起動することができます。
自作で組み立てる為の知識や時間などの労力も必要ない事や、組み立て後いざ電源を押しても動かないなどの心配もありません。
■ 保証やサポートが充実している
各メーカーの提供している保証やサポートが充実していますので、届いたPCが起動しない、動作に不良があればサポートに連絡すれば対応してもらえます。
何かトラブルがあっても、サポートがあれば安心して使用する事ができると思います。
★ 各メーカーの保証サービス
ドスパラ |
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パソコン工房 |
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FRONTIER |
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TSUKUMO |
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Sycom |
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BTOパソコンのデメリット
BTOパソコンのデメリットを挙げると、好きなようにパーツを構成できない点、デザインに拘れない点、自作よりも少し値段が高くなる点、納期までに時間がかかる点などがあります。
■ BTOパソコンのデメリット
デメリット |
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■ 自作よりもトータルの費用が高くなる場合がある
自作PCよりもBTOパソコンの方がトータルの費用が高くなる場合があります。
ですが、動作不良などの起こりにくさ、組み立ての労力を鑑みると適正価格だと考えることもできます。
■ カスタマイズ性が限られる
BTOメーカーサイトの商品購入時に構成変更することは可能ですが、カスタマイズできるパーツやグレードに限りがあります。
パーツ間のボトルネックなどが起きないような構成範囲も考えての選択肢となっていますが、その分自由度は低くなってしまいます。
構成変更項目は無制限よりも、ある程度範囲が決まっていた方が選ぶ際も迷わないという考え方もできます。
■ 購入してから届くまでに時間がかかる
BTOショップにもよりますが平均的に購入してから5日〜7日ほどかかります。
受注生産などがある場合は、納品まで2週間近くかかりますので納品期間は必ず確認するようにしましょう。
自作パソコンのメリット・デメリット
自作パソコンのメリットは全てを自分で選択できる点です。
一方でデメリットは恩恵を受けるためのPCの知識や経験が、PCを購入するために絶対に必要ではない点です。
■ 自作パソコンのメリット・デメリット
メリット |
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デメリット |
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自作パソコンのメリット
自作PCはデザインやスペックなど好きなようにカスタマイズができます。
■ 自作パソコンのメリット
メリット |
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自作PCを作る上ではPCの知識が必要になりますので、PCに関する知識をつけられる事もメリットだと思います。
また自作PCを続ける事で余ったパーツや使用中のパーツを軸に、一部新商品に付け替えるなどの対応が可能になるので、BTOメーカーにはない新旧ハイブリットなPCを組み立てられる点も魅力的です。
■ 自分の好きなようにカスタマイズできる
自作パソコンのメリットは自由にカスタマイズができることです。
各種パーツの外装を派手にしたりスペックの高いパーツをつけたりと、PCケースから中のパーツまで全て自分の自由に構成できます。
PCの知識は必要ですが、自分で自由に構成できるようになると世界で一つだけのPCを作れる事はとても魅力的だと思います。
■ BTOより費用を抑えられる
部品を新品にこだわらなければ、BTOで購入するよりも低価格で組み立てる事ができる場合があります。
新品で購入する場合は思ったよりも価格が変わらないケースもあり、組み立てにかかった労力や時間を考慮すると意外に価格は変わらないと感じる場合もあります。
自作パソコンのデメリット
自作パソコンのデメリットは、PCを組み立てる為の知識が必要な点、PC事態にサポート保証が無い点などが挙げられます。
■ 自作パソコンのデメリット
デメリット |
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■ 自分で組み立てる必要がある
自分で組み立てるにはもちろんPCの知識が必要になりますので、最低限でも各パーツのことは調べる必要があります。
また、組み立てる時間を考えるとそれなりに時間がかかり、何かトラブルが起こった際は自分で解決しないといけないので労力が必要となります。
■ 各種パーツを揃えないといけない
CPU、マザーボード、メモリ、記憶デバイス(SSD・HD)、冷却ファン、グラフィックボード(必要であれば)、電源、pcケース、マウス、キーボード、etc....など各種パーツをそれぞれ購入しないといけません。
パーツの納品日がバラバラだと揃うまで組み立て作業には入れない点もデメリットとして挙げられます。
■ 保証やサポートが一切ない
自作ですので組み上げたPCには保証が一切ありません。
自作PCでもトラブルがあった際に対応してくれるサポート業者などはありますが、BTOショップのサポート保証より利用料金は高くなります。
パーツにもよりますが保証がついている製品もあるので、完全に保証が受けられないわけではありませんが、PC組み立てに対してのサポートは一切無いと考えておいた方がいいでしょう。
筆者も自作PCを作り始めた頃に、分解したPCに新しいパーツをつけた際に電源がつかず、サポート業者を利用した事があります。
診断料金だけでも5千円の診断費がかかり、修理費は2万円程かかりました。
BTOパソコンと自作の比較
実際にBTOパソコンの値段と、それと同じスペックを自作した場合をシミュレーション表にしてみました。
参考にしてみてください。
GALLERIA XA7C-R36Tの料金比較
BTOと自作PCの比較表 | |||
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BTO | 自作 | ||
OS | Windows 11 Home 64ビット | ー | 14,930円 |
CPU | インテル Core i7-13700F | ー | 51,800円 |
CPUファン | 空冷式 | ー | 2,970円 |
CPUグリス | ノーマルグリス | ー | 1,580円 |
GPU | NVIDIA GeForce RTX 3060 Ti 8GB | ー | 63,800円 |
650W 電源 | 80PLUS BRONZE | ー | 7,180円 |
メモリ | 16GB (8GBx2) (DDR4-3200) | ー | 11,760円 |
SSD | 1TB SSD (NVMe Gen3) | ー | 7,980円 |
マザーボード | インテル H770 チップセット ATXマザーボード | ー | 27,140円 |
ケース | ガレリア専用 SKケース (ATX) | ー | 3,980円 |
フロントケースファン | ー | ー | 1,072円 |
合計額 | 209,980円 | 193,120円 |
※参考・引用元:GALLERIA XA7C-R36T 第13世代Core搭載 | ドスパラ公式サイト
※参考・引用元:筆者調べ
上記のモデルを比較したところBTOメーカー(ドスパラ)で購入すると209,980円、自作でPCを作成すると193,120円という結果になりました。
自作パーツは筆者が独自に調べ、ケース、ファン、グリスなどは安いもので組みました。
結果としては自作のほうが16,000円ほど安くつきましたが、自分で一から材料を集め、組み立てる労力を考えるとそこまで値段に差はないように思います。
おすすめのBTOメーカー
昨今では、リモートワーク、ゲーム実況、e-sportsなどが流行り、それに付随するように沢山のBTOメーカーが知られるようになりました。
その数ある中から、知名度、コスパ、サポートサービス面からみたおすすめのBTOメーカーをオススメ度と一緒にご紹介します。
★ おすすめのBTOメーカー
- ドスパラ
- パソコン工房
- FRONTIER
- TSUKUMO
- Sycom
おすすめのBTOパソコンを紹介している記事もあるので、こちらも合わせてチェックしてみてください。
ドスパラ
オススメ度 ★★★★★ |
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コスパ ★★★★★ |
サポート体制 ★★★★★ |
知名度 ★★★★★ |
ドスパラは全体的に性能と品質と価格のバランスが良く、デザインもシンプルでハイエンドからエントリークラスまでコスパの良い商品が多く、特に初心者向けのエントリークラスはかなりコスパの良い商品が揃っています。
また、VTuberやプロゲーミングチームやストリーマーなどのコラボPCも豊富です、
特に購入時のサービスが豊富で1年間の基本保証はオプションで、さらに有償オプションで最大5年まで延長保証を選択することもできます。
また、セーフティーサービスと呼ばれるドスパラ専用の24時間受付の手厚いサポートサービスまであります。
月額料金で4種類のサポートがありますので、自分にあったサポートを選択する事ができるかと思います。
手厚いサポートを受けたい方や品質の良いコスパを求めている方にはオススメのBTOショップです。
★ ドスパラのおすすめポイント
- 性能と品質と価格のバランスがいい
- VTuberやストリーマー等のコラボPCも豊富
- 1年間の基本保証がオプションとしてついてくる
- ドスパラ専用の24時間受付のサポートサービスもある
ストリーマーコラボPC販売中!
パソコン工房
オススメ度 ★★★★☆ |
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コスパ ★★★★★ |
サポート体制 ★★★★☆ |
知名度 ★★★★★ |
パソコン工房は安くて高性能が特徴でデザインに拘らず、とにかくミドルクラスのPCは非常にコスパが良いので性能重視でコスパを求めている方にオススメです。
また、コラボPCはVTuberやプロゲーミングチームやストリーマーはもちろん、コスプレイヤーなどコラボPCの種類が豊富な点も特徴的です。
サポートサービス面では既存の自然故障保証から延長保証のオプション(最大4年で価格の20%料金)や、物損保証の選択もすることができます。
また、24時間365日サポートセンターではパソコン工房で購入した商品であれば保証期間内に問わず問い合わせができます。
★ パソコン工房のおすすめポイント
- ミドルクラスのPCは非常にコスパが良い
- VTuberやストリーマー等のコラボPCも豊富
- 既存の自然故障保証から延長保証のオプションや物損補償がある
- 24時間365日サポートセンターがある
FRONTIER
オススメ度 ★★★☆☆ |
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コスパ ★★★★★ |
サポート体制 ★★☆☆☆ |
知名度 ★★★★☆ |
FRONTIERはヤマダ電機グループのBTOショップで、常にお得なセールを開催しており、最新のパーツを備えたハイエンドクラスのPCがかなり安く購入できるチャンスもあります。
受注生産のため他社と比べて若干届くまでの期限が1週間近く、もしくはそれ以上かかる場合もありますがそれも気にならないくらいのセールが魅力的です。
サポートサービスは、修理依頼品を送付して対応・オンサイト:専門スタッフが訪問して対応してくれるセンドバック方式の1年間保証とオプションで最大3年間オンサイトサービスが利用できます。
サポートセンターは10時〜19時までと24時間ではありませんが、困った際は対応してもらう事は可能です。
気になる構成やパーツを備えた商品をセールで購入したい方にはオススメのBTOショップです。
★ FRONTIERのおすすめポイント
- ミドルクラスのPCは非常にコスパが良い
- VTuberやストリーマー等のコラボPCも豊富
- 既存の自然故障保証から延長保証のオプションや物損補償がある
- 24時間365日サポートセンターがある
TSUKUMO
オススメ度 ★★★★☆ |
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コスパ ★★★★☆ |
サポート体制 ★★★★★ |
知名度 ★★★★☆ |
TSUKUMOはパーツなど単体販売が特徴的なBTOショップですが、PCの初期構成の種類が豊富な点も特徴的です。
比較的安いですが構成によっては高額なものもあり、安い製品と高い製品が混在しているのでPC知識がある程度ある方なら構成次第ではお得なPCが見つかるかと思います。
サポート面も購入時に延長保証など有償オプションが選択できます。
保証期間が5年もあるにも関わらず保障料金がかなり安いので、良心的なサポートサービスも魅力の一つです。
★ TSUKUMOのおすすめポイント
- PCの初期構成の種類が豊富
- 安い製品と高い製品が混在している
- 保証期間が5年もあるにも関わらず保障料金がかなり安い
Sycom
オススメ度 ★★★★☆ |
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コスパ ★★★★☆ |
サポート体制 ★★★★☆ |
知名度 ★★★☆☆ |
Sycomは先に紹介させて頂いたメーカーよりも、よりカスタマイズ性に富んだパーツを選択できる事が特徴的です。
保証サポート面も1年間は無料で最大3年まで有償で選択する事が可能です
価格は少し割高ですが、マザーボードから選択する事が可能だったりとPCの知識がある方にはおすすめのBTOショップです。
★ Sycomのおすすめポイント
- よりカスタマイズ性に富んだパーツを選択できる
- 保証サポート面が1年間は無料、最大3年まで選択可能
- マザーボードから選択する事が可能
まとめ
BTOパソコンと自作パソコン、それぞれのメリットとデメリットは以下の通りです。
■ BTOパソコンのメリット・デメリット
メリット |
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デメリット |
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■ 自作パソコンのメリット・デメリット
メリット |
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デメリット |
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BTOパソコンか自作パソコンのどちらが良いかと問われますと、筆者はBTOパソコンをおすすめします。特に初心者の方にはBTOパソコンを強くおすすめします。
なぜなら、BTOパソコンの方がトラブルが少なく、PCを購入するまでの労力も圧倒的に少ないからです。
また、BTOパソコンを発注するだけでも実際に構成表のパーツを調べたりとPCの知識が自然とつきますのでPC知識の勉強にもなるはずです。
一方で自作パソコンを始めたい方もいるかと思います。
個人的にオススメな方法はBTOパソコンの構成で知識をつけてから、少しずつそのパソコンのパーツを取り替えるといった感じで自作PCの作成経験を積んでいくことです。
最後に、BTOパソコンも自作もどちらも知識がつくとPCの構成がより楽しくなると思います。
両者のメリットを活用しながら、PC選びを楽しんでください。