「OMEN 16」は2021年9月にHP(ヒューレットパッカード)から発売されたゲーミングノートPCです。OMEN 16の特徴は、他のゲーミングノートPCよりも大きめな16.1型で、sRGB 100%の色域のディスプレイを採用していることです。
外観はシンプルでスタイリッシュな仕上がりになっているので、普通のノートパソコンとしても使いやすいです。今回はOMEN 16を実際に利用した上で、外観やスペックに関して良かった点、イマイチな点について紹介します。
■ 本記事のOMEN 16の構成
CPU | 12th Gen Intel(R) Core(TM) i5-12500H 2.50 GHz |
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メモリ | 16GB |
ストレージ | 512 SSD |
GPU | NVIDIA® GeForce RTX™ 3060 Laptop グラフィックス |
外観レビュー
「OMEN 16」は2021年9月にHP(ヒューレットパッカード)から発売されたゲーミングノートPCです。
OMEN 16の特徴は、他のゲーミングノートPCよりも大きめな16.1型で、sRGB 100%の色域のディスプレイを採用していることです。
まずはOMEN 16の外観から見ていきましょう。
サイズ
サイズは16.1インチのノートパソコンなので、15.6インチよりも一回り大きいです。A4のノートブックと比べたサイズ感は画像の通りです。
横幅は約369mm。縦は約248mm。厚さは約23mmです。厚みも長さも大きめなので、持ち運ぶには少しかさばります。
重量
PC本体の重量は2.4kgと少々重めです。
この重量に加えて、ACアダプターも大きめ(横:約18cn、厚さ:約2.3cm)なので、持ち運びには適していません。基本的には家で据え置きで使うゲーミングノートPCがおすすめです。
質感 / デザイン / カラー
OMEN 16のカラーはシャドウブラックのみのカラー展開です。
OMEN 16はシンプルでスタイリッシュな仕上がりのパソコンです。天板はシンボルのダイヤマークだけが施されているだけで、派手な装飾がついていません。手で触った感触はさらさらしていて高級感を感じました。
ゲーミングPCには、近未来的なカッコいいデザインが特徴なパソコンがありますが、OMEN16は全体的にシンプルなデザイン。ゲームだけでなく普段使いにも使いやすいパソコンですね。
充電ポート / 外部出力端子
充電ポートは後ろ側の真ん中付近にあります。
充電ポートは横についているパソコンもありますが、横に付いていると手元で邪魔になることもあります。後ろから繋げられると配線も絡まずに使えるので良い設計ですね。
また充電ポートだけでなく後ろにはHDIMとUSB type-cの差し込み口があります。HDMIも後ろから繋げられます。
左側にはUSB、LANポート、イヤホンの差し込み口、SDカードの差し込み口があります。
右側にはUSBの差し込み口が2つあります。
USBは3つあるので、USBハブを使わなくて済みそうです。よく使わなさそうな端子は揃っていて過不足はない印象です。
スペック・機能レビュー
次にOMEN 16のスペック概要表、ベンチマーク、ディスプレイ、キーボード、カメラの5点について紹介します。
スペック概要表
■ OMEN 16の概要
シリーズ | OMEN 16 |
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価格 | 188,000円~ |
ディスプレイタイプ(リフレッシュレート/応答速度/液晶表示最 大解像度/輝度/色域) | 16.1インチワイド・フルHD非光沢・IPSディスプレイ (144Hz / 7ms / 1920×1080 / 300nit / sRGB 100%) テュフ・ラインランド®Eyesafe認定ディスプレイ |
カラー | シャドウブラック |
重量 | 約 2.41 kg |
CPU | 12th Gen Intel(R) Core(TM) i5-12500H 4.50 GHz |
グラフィックスタイプ | NVIDIA® GeForce RTX 3060 Laptop グラフィックス |
メモリ | 16.0 GB |
ストレージ | 512 SSD |
バッテリー駆動時間 | 最大6時間30分 |
※ 価格は税込み
GPU:GeForce RTX 3060、リフレッシュレート:144Hz、CPU:5、メモリ:16の構成でゲーミングノートPCを探してみると、他のメーカー(ASUSやGIGABYTE)の方が数万円安いです。
OMEN16の他にない特徴としては、ディスプレイが15.6型よりも大きい16.1型であること、sRGB 100%の色域で色の再現性が高く画面が鮮明に映ることが挙げられます。
※今回、レビューしたOMEN16のCPUは2.50GHzでしたが、現在販売しているOMEN16のCPUでは最大4.50GHzです。
ゲームに適した設定に切り替えられる「OMEN Gaming Hub」
OMEN16では公式のソフトウェアの「OMEN Gaming Hub」で「ディスクリート」と「ハイブリット」の切り替えができます。
■ OMEN Gaming Hubの設定
ディスクリート | ゲームをする際にパフォーマンスを発揮しやすい設定 |
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ハイブリッド | ネットサーフィンや動画を見る際にパフォーマンスを発揮しやすい設定 |
これによりゲームをしないときには電力の消費が抑えられたり、ゲームをする際にはスペックを最大限引き出したりできます。
「OMEN Gaming Hub」の起動は、キーボードにあるダイヤマークを押すと起動できるので、すぐにこれらの設定を切り替えられます。
OMEN Gaming Hubでは、他にも「パフォーマンス コントロール」で「最適」と「パフォーマンス」の切り替えができます。
■ パフォーマンス コントロールの設定
最適 | ドキュメント作成やネットサーフィンに適したモード |
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パフォーマンス | ゲームに適したモード |
パフォーマンスモードでゲームをしてみましたが、パフォーマンスではスペックが引き出されますが、冷却ファンの回転数が多くなり、ファンの音が大きくなる欠点があります。スペックは落ちますが冷却ファンの回転がうるさいと感じたら、最適モードに切り替えましょう。
ベンチマーク
PCのスペックを数値化するベンチマークソフトをいくつか試してみました。測定結果は下記の通りです。
ベンチマークはディスクリートモードで計測。さらに最適モード・パフォーマンスの2通りでも計測しています。
■ CPUのベンチマーク(Cinebench R23)
■ パフォーマンスモード
計測数値にはばらつきが出るので参考程度ですが、パフォーマンスモードにするとマルチコアの数値が伸びました。
・シングルコア
・マルチコア
■ 最適モード
・シングルコア
・マルチコア
■ ストレージのベンチマーク(Crystal DiskMark)
ストレージのベンチマークでは6,000以上の数値を計測しました。
■ グラフィックスのベンチマーク(3DMARK Time spy)
■ パフォーマンスモード
■ 最適モード
ゲームをやる上ではグラフィックスのスペックが重要ですが、グラフィックスのベンチマークでは上記のように高い数値を出しています。
ディスプレイ
スペック概要表でも触れましたが、画面の大きさが16.1インチなのが特徴です。15.6インチのゲーミングノートPCは多いですが、OMEN 16なら15.6インチより広い画面で操作できます。
他に特筆すべきなのはRGB 100%の色域で色の再現性が高いことです。表現できる色の幅が広いので、色鮮やかな映像のなかでゲームが楽しめます。
グラフィックスが綺麗なゲームをプレイする際にもスペックを発揮できるゲーミングPCですね。ゲームだけでなく、デザイン制作などクリエイティブな用途にも使えます。
FPSのゲームをプレイする際に気になるのがリフレッシュレートですが、OMEN 16のリフレッシュレートは144Hzと、滑らかな画質でゲームを楽しめます。
光の映り込みが少ない非光沢液晶のため、画面に自分の姿や周辺の風景の映り込みを防げます。そのため画面に集中してプレイしやすいです。IPSパネルも採用しているので、斜めからの角度から見ても、画面が鮮明に見えます。
また目に優しいブルーライトカットも採用しているので、長時間のゲームプレイも行いやすいです。
キーボード
続いて、キーボードの使用感についてレビューしていきます。キーボード自体はシンプルなデザインで、文字も大きめで分かりやすいデザインとなっています。
各キーの厚さは薄い印象ですが、「タンッ!タンッ!」と鳴って、しっかりと打鍵音を感じさせます。
キーボードはゲーミングPCらしくカラフルに発光します。暗い場所でもタイピングしやすいです。
さらに、「OMEN Gaming Hub」という公式ソフトウェアの「LEDコントロール」を使うと、キーボードの発光色を自由に変えられるのも面白いポイントです。色をまばらに設定するのもいいですが、同じ色に設定して統一感を出すのも面白いですね。
カメラ
カメラは約92万画素のカメラを搭載。友達とゲームをしながらのビデオ通話も鮮明な映り込みで行えます。
【設定別】Apex Legendsをプレイした場合のフレームレート
FPSのゲームをする際に気になるのがフレームレートですよね。
そこで今回はApex LegendsをOMEN16でプレイして、フレームレートを計測してみました。低設定、高設定で計測したフレームレートを紹介します。
【低設定】Apex Legendsをプレイした場合のフレームレート
低設定でプレイした際は144FPSという数値が出ました。
解像度を低くしたり、各設定項目を低にしたり、無にしたりすると最大値の144FPSを計測しました。ただ解像度が最大になっているデフォルトの設定でも、144FPSは計測していましていたので、無理に設定を低くする必要はないでしょう。
【高設定】Apex Legendsをプレイした場合のフレームレート
高設定でプレイした際は114FPSという数値が出ました。
解像度を最大に挙げて、各設定項目を最高値にしたり、有効にしたりすると最大値の144hzよりも少ない値になりました。ただApex Legendsは推奨FPSが60とされているので、快適に遊ぶには充分すぎる数値ですね。
実際に使ってみて分かったOMEN 16の良いところ
ここからは実際に使ってみて良かったところを紹介します。
■ 実際に使ってみて分かったOMEN 16の良いところ
良いところ | ・ディスプレイが鮮明で綺麗 ・画面が大きくて操作しやすい ・シンプルなデザイン性 |
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ディスプレイが鮮明で綺麗
OMEN16はsRGB 100%の色域が特徴と記載されていましたが、実際にゲームで使ってみるとグラフィックが鮮明で綺麗でした。思わず画面に引き込まれるような鮮明さです。画面の綺麗さについ癒された気持ちにもなりました。
ただゲームをプレイするだけでなく、グラフィックも楽しみたいという人にはおすすめなゲーミングノートPCですね。
画面が大きくて操作しやすい
15.6インチよりもワンサイズ大きい16.1インチのパソコンなので視認性がいいです。ゲームの画面も広々と見れます。
画面が大きいとWEBサイトや動画の閲覧、アプリを展開するなど普段使いにも便利です。外に持ち運びしないのであれば、画面の大きい16.1インチのパソコンのほうが使いやすいと感じました。
シンプルなデザイン性
ゲーミングノートPCは、ゲームをモチーフとしたようなカッコいい見た目のデザインが施されているのが魅力です。一方、OMEN 16はゲーミングPCらしいデザインは抑えつつ、シンプルでスタイリッシュなデザインになっています。
カッコいい見た目のデザインは、ちょっと自分には合わないと感じている人には使いやすいゲーミングノートPCでしょう。
他の利用者の意見は?OMEN 16の良い評判・口コミ
実際に使ってみた感想を紹介しましたが、他の利用者が感じているOMEN 16の良い評判と口コミもまとめてみました。
ハイパフォーマンスモデルのOMEN16に関してのツイートです。値段の割に性能が良いとのことです。
※ OMEN 16にはスタンダードモデルとハイパフォーマンスモデルがあります。
ゲーミングPCっぽいデザインを抑えて、シンプルな仕上がりになっているのがOMEN 16の良いところですね。
OMEN 16ならAPEXも快適にプレイできます。
実際に使ってみて分かったOMEN 16のイマイチなところ
ここからは実際に使ってみてイマイチと感じたところを紹介します。
■ 実際に使ってみて分かったOMEN 16のイマイチなところ
イマイチなところ | ・重量が重い ・デザイン性がゲーミングPCっぽくない |
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重量が重い
他のパソコンよりも大きい16.1インチサイズのため、その分重いです。加えて、ACアダプターも大きいサイズなので、持ち運びには適さないと感じました。
デザイン性がゲーミングPCっぽくない
ゲーミングPCらしさを抑えたデザインなので、ゲーミングPCっぽいデザインのパソコンが欲しい人には合わないかと感じました。
他の利用者の意見は? OMEN 16のイマイチな評判・口コミ
他の利用者が感じているOMEN 16がイマイチと感じている評判と口コミもまとめてみました。
テンキーがないことを不便に感じている人もいるようです。
重量が2.4kgに加えて、ACアダプターも大きいので持ち運びには適していません。
レビューまとめ
OMEN 16は下記のような人に向いているゲーミングノートPCです。
■ OMEN 16がおすすめな人
- ディスプレイが大きいパソコンでゲームがしたい
- 色域が広いゲーミングノートPCを欲しい
- シンプルなデザインのゲーミングノートPCが欲しい
OMEN 16は16.1インチのディスプレイのゲーミングノートPCなので、なるべく広い画面でゲームをしたい人におすすめです。
またsRGB 100%と色域が広いパソコンのため、鮮明な映像の中でゲームを楽しめます。デザインはゲーミングノートPCっぽさを抑えたパソコンです。
シンプルなデザインのゲーミングノートPCを探している人は、ぜひOMEN16の購入を検討してみてください。